Bundesliga
2019/20シーズンのブンデスリーガでは、将来を嘱望されるヤングプレーヤーが次々と頭角を現した。大きな話題をもたらしたドルトムントのエアリング・ハーランドや、王者バイエルン・ミュンヘンで台頭したジョシュア・ザークツィー。古豪ケルンではノア・カッターバッハやイスマイル・ヤコブスがチームの復調に貢献した。そんな“スーパスター候補”10人を2回に分けて紹介する。
エアリング・ハーランド(ドルトムント/FW)
生年月日:2000年7月21日(19歳)
19/20リーグ戦成績:8試合出場・9得点
今年1月にドルトムントへ加入した左利きのストライカーは、デビューを飾った第18節のアウクスブルク戦で衝撃のハットトリックを達成。その後もコンスタントにゴールネットを揺らし、ここまで8戦9発と大きなセンセーションを巻き起こしている。強さとうまさを兼ね備え、ポストプレーや裏への飛び出しも秀逸。なによりシュート技術が高く、すでにドルトムントファンのアイドルとなった。
ジョシュア・ザークツィー(バイエルン/FW)
生年月日:2001年5月22日(18歳)
19/20リーグ戦成績:5試合出場・3得点
190センチを超える大型ストライカーながら身のこなしが軽やかで、卓越したシュートテクニックを誇る。そのルックスも相まって、母国オランダの名手、ピエール・ファン・ホーイドンクに例えられる逸材だ。第16節のフライブルク戦終盤にトップチームデビューを果たすと、ファーストタッチでいきなりゴールを記録。さらに第17節のヴォルフスブルク戦でも同じくファーストタッチでゴールを決め、一気にその名を轟かせた。多士済々のバイエルンでどう成長していくか要注目だ。
ジョヴァンニ・レイナ(ドルトムント/MF)
生年月日:2002年11月13日(17歳)
19/20リーグ戦成績:8試合出場
かつてレーバークーゼンやヴォルフスブルクでプレーしたクラウディオ・レイナを父に持つサラブレッド。第18節のアウクスブルク戦でブンデスリーガデビューを飾り、DFB杯のブレーメン戦で大会最年少ゴールを記録した。欧州チャンピオンズリーグのパリ・サンジェルマン戦では2戦連続途中出場を果たすなど、ドルトムントで瞬く間に重要な戦力となった。テクニックとスピードが融合したドリブル、正確なパスを武器に違いを作り出している。
ノア・カッターバッハ(ケルン/DF)
生年月日:2001年4月13日(18歳)
19/20リーグ戦成績:12試合出場
2018年にフリッツ・ヴァルター・メダル(ユースカテゴリーの優秀なドイツ人選手に授与される賞)のUー17部門で金賞を受賞した左サイドバック。左足に秘めたパワーと攻撃センスは、ケルンの偉大な先輩ルーカス・ポドルスキを連想させる。カッターバッハの台頭で、非凡なスキルを誇るヨナス・ヘクターを中盤センターで起用することが可能になったケルンは、攻守の安定感が上がって序盤の不振をかき消す躍進を遂げている。
イスマイル・ヤコブス(ケルン/FW)
生年月日:1999年8月17日(20歳)
19/20リーグ戦成績:14試合・2得点
カッターバッハと公私にわたって仲の良いヤコブスもまた、ケルンの復調に大きく貢献している。第11節のホッフェンハイム戦でブンデスリーガデビューを飾ると、第15節以降は11試合連続で先発メンバーに名を連ねている。スピードやスタミナ、左足の技術が光る左サイドのスペシャリストで、ゴールに絡むセンスも兼備する。ケルンでの活躍を受け、父のルーツであるセネガルから代表入りの打診を受けたようだ。
文=遠藤孝輔