Bundesliga

2020-03-15T21:35:00Z

バイエルンにおけるミュラーの重要性

チャンスを作り出し、自らゴールも奪う――トーマス・ミュラーがバイエルン・ミュンヘンに欠かせない存在となって、早10年が経過した。なぜそれほどまでにミュラーが存在感を発揮できるのか、プレーの秘密を探った。(※上部動画は独語、下記本文は日本語訳)

0分00秒~:ミュラーがいないバイエルンなど、もちろん想像できない。彼はバイエルンの心臓部であり、モーターであり、勢いをもたらす選手。相手にとって危険なスペースを探し出すそのスタイルは、型破りだ。

0分23秒~:ミュラーのプレーは誰もが真似できるようなものではない。ホッフェンハイム戦の例を見てみよう。ミュラーは、CBとSBのどちらが埋めるべきかあやふやなスペースへ走り込み、相手のマークを外すことに成功。CBとSBの視界から消え、同時に自身は最高の視野を確保する。その結果、バイエルンのゴールへとつながった。その様は、まるで攻撃をつかさどる指揮者のようだ。

1分02秒~:右へ左へと動き回るミュラー。彼の走るコースを予測することはできない。ブレーメン戦のこのシーンでもうまくスペースへ走り込み、味方の得点を完璧にアシストした。

1分18秒~:そんなミュラーだが、データが示すように今シーズン序盤は苦しんでいた。ニコ・コバチ前監督が指揮を執っていた開幕~第10節で、ミュラーは0得点4アシスト。しかし指揮官がハンジ・フリックに代わって以降、第11節から第24節までの14試合で5得点12アシストと結果を残すようになった。以前のミュラーがようやく戻ってきた。

1分38秒~:続いての例はケルン戦。バイエルンは白ユニフォーム。ミュラーはケルンの5バックの前に立っているが、DF5人の間隔は狭い。ここでミュラーは少しだけ下がり目のポジションを取り、DFを引き連れたことで、中央に幅約17mのスペースを作り出す。そしてシンプルにボールを叩き、ロベルト・レヴァンドフスキのゴールをお膳立てした。

2分01秒~:フリック監督の下、ミュラーは60分に1度の割合で得点に直接関与するように。コバチ監督が指揮していた時は、だいたい120分間に1度の割合だった。

2分07秒~:この場面では、中盤でゲームを作り、自らゴール前に飛び出していった。スペースでボールを受けたミュラーに対し、ケルンDFラファエル・チヒョスが詰めようとするが、その瞬間にミュラーはダイレクトパス。こうすることでキングスレイ・コマンと敵の距離は1mから4mへと広がり、ミュラーのおかげでゴールを決めることができた。

2分30秒~:ミュラーの判断のスピードも注目に値する。再び舞台はホッフェンハイム戦へ。的確なポジショニングから相手のミスを誘い出し、高い位置でのボール奪取に成功。それから1.6秒後には、フィリペ・コウチーニョのゴールをアシストした。

2分59秒~:ミュラーはこのシーンでも、スピーディーかつ最適な判断を下す。ボールを受けてからルックアップまで0.5秒。ファーサイドへ走るセルジュ・ニャブリの前にはホッフェンハイムのDFが3人いる。右足アウトサイド、もしくは左足インサイドなど、考えられるキックの種類のうち、ミュラーが選択したのは右足インサイド。コウチーニョへのアシストの場面と同じく、たった1.6秒で決断したミュラーは、ここでも味方のゴールをお膳立てしている。

3分23秒~:この表は、ブンデスリーガの2010年以降の通算アシスト数を示しているが、145アシストで一人だけ飛び抜けているミュラーは、文字通りブンデスリーガのアシスト王だ。

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