Bundesliga
2020年1月にDFL(ドイツ・サッカーリーグ)とAWS(アマゾン・ウェブサービス)の提携が発表されましたが、データ分析の分野において最初の結果がもたらされました。第28節に「AWS協賛ブンデスリーガ・マッチ・ファクト」が初めて公開されたのです。
これはブンデスリーガの試合におけるリアルタイムの統計であり、試合の状況を把握するのに役立ちます。試合の公式データからライブで作成されるこのマッチ・ファクトは、放映権を持つメディアに提供され、中継等で使用することが可能です。放送局Skyはブンデスリーガ1節につき1つの試合で、この新設された統計を使用することを発表しました。またこの統計データは、ブンデスリーガのプラットフォームやチャンネル、アプリで使用されるほか、国際放送でも使用されます。
手始めに「アベレージ・ポジション」と「得点期待値」が、追加の試合情報としてあります。
「アベレージ・ポジション」では、フィールド上の選手の平均的な位置をリアルタイムに把握できるため、ゲームの流れの中での変化をより認識することができます。そしてチームが攻撃的なのか守備的なのか、または中央からの突破を狙うのか、それともサイドから打開を図っているのかなどを視覚化しています。1試合あたり約360万のデータを基に算出されるのです。
「得点期待値」では、各シュートのゴール率を表示しています。得点期待値のゴール率を合計することで、個々の選手やチームの得点効率を示すことができます。相手ゴールに向かってシュートを打つたびにゴール率がリアルタイムで計算されるため、シュート難易度などの情報を得ることができます。この計算にはゴールまでの距離と角度、シュートを打った選手の移動速度、ボールとゴールの間にいる敵の数、GKによるゴールのカバー率など、位置情報のトラッキングから得られる数多くの情報が使用されています。得点期待値は、約4万件のシュートのデータに基づいています。